持ち歩く石鹸、パウダーソープ誕生秘話
旅や外出のとき、いつもの石鹸が使えない。
そんな小さな不便を感じたことはありませんか。
mueはこれまで、職人が一つひとつ丁寧に作るコールドプロセスのバーソープをお届けしてきました。そして今回、その品質を外出先でも変わらず楽しめる新しい形として、パウダーソープを販売開始しました。
この記事では、その開発のきっかけから完成までの経緯をお話しします。
せっかく作った石鹸、余すところなく
石鹸づくりでは、型から外すときや形を整えるときに必ず端材(残渣)が出ます。
形は不揃いでも、成分も香りも製品とまったく同じです。

石鹸製造で発生する端材(残渣)
これまではスタッフが自宅で使ったり、一部をNPO団体に寄付してきましたが、同じ品質の石鹸をすべて使い切れない現状に、製造チームから「もったいない」という声が上がりました。
それは廃棄を減らすサステナブルな視点であると同時に、素材や手間に込めた価値を守りたいという職人の想いでもありました。
なぜ「粉」にするのか
「環境に良いだけでは意味がない。使う人にとって本当に価値のあるものを作りたい」
お客さまに選んでいただくからには、品質面でも既存製品を上回る価値を提供したい。その想いが技術的な挑戦の原動力となりました。
まず検討したのは、端材を熱で溶かして再整形する方法です。
しかし、端材を加熱して溶かしてしまうと、コールドプロセス石鹸ならではの保湿感が失われてしまいます。また、形状や色味の均一化も難しく、日常的な商品ラインとしては難しいと判断しました。
次に浮かんだのが「粉末化」というアイデア。
粉にすれば形の不揃いさは問題にならず、コールドプロセス石鹸の良さもそのまま維持することができます。

さらに水を含ませるだけで素早く泡立ち、持ち運びにも便利です。これはアウトドアや旅行など外出先での使いやすさに直結します。日常使いでも、ボトルから都度、必要な分だけ使用するため、衛生面にもすぐれます。
こうして「端材を活かす」と「新しい洗顔体験を生む」、その両方を叶える方向性が固まりました。
数ヶ月にわたる試作と改良
方向性は決まっても、実用化までにはいくつもの壁がありました。
1つ目は「湿気で固まる」という課題です。パウダーは空気中の水分を吸いやすく、バッグやポーチに入れて持ち歩くとすぐに固まってしまいます。そこで粒子サイズや乾燥工程を見直し、容器の密閉性を高めるとともに乾燥剤を追加。
また「泡立ちと洗い心地」にもこだわりました。コールドプロセス製法のバーソープと同じ、やわらかな泡立ちとやさしい洗い上がりを再現するため、粒度や配合を何度も調整。
試作品を何十回も泡立てては洗い、手のひらの感触を確かめながら改良を重ねました。
気軽に持ち歩ける、新しい洗顔料
完成したパウダーソープは、ポーチやポケットに収まるコンパクトサイズ。
旅先や外出先にも気軽に持ち歩けます。

顔にも身体にも使えるマルチユース設計で、洗顔料とボディソープを分けて持つ必要がありません。
さらに、生分解性の高い成分を採用しているため、海辺や山など自然の中でも安心して使えます。ホテルの洗面台、登山やキャンプ、海辺のシャワー。どんな場所でも、いつもの洗浄体験をそのまま楽しめます。
品質を犠牲にしない環境配慮
パウダーソープは、製造工程で生まれる端材を活かすサステナブルな取り組みであり、同時に「どこでもコールドプロセス石鹸を楽しめる」というあたらしい洗浄料です。
私たちが何より大切にしているのは、品質を犠牲にしない環境配慮の実現。「環境に良いから使ってください」ではなく、「使っていただいた結果として、環境にも優しい選択となる」——そんな製品でありたいと考えています。
廃棄を減らし、使う人の暮らしを少し便利に、そして心地よく。
旅やお出かけのとき、あなたのポーチにそっと忍ばせて、外出先でもmueの石鹸をお楽しみください。
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